フランスのプリスクール校長先生であったレミ先生のワークショップ
レミと話し合いながらレッスンプランを作成し、ファシリテーションはミナコがやれという事でした。
実施レポート(北山美那子)
①フランスのリヨンの村の様子スライドトーク
お庭でご飯を食べる日常が素敵でした
牛にお花を摘んで食べさせているのがステキでした
お姫様のようなベッドで眠る女の子がすてきでした
英語の説明を聞きながら、聞き取れた単語を子どもたちに聞いていきました。
cats,a big dog,a cow,pigs,flowers,my car,snow...
②「勇気を出す練習」フランスのチーズ試食
うっすらと青カビのはえた、きつそうな牛のチーズと山羊のチーズをフランスから持ってきてくださり、
「これを食べる勇気のある子はいるかな?」
「どうしてもだめだったら、このバケツにペッしていいから、挑戦者はいるかい?」
「でも、本当に勇気がある者は、まずくても飲み込むのだ!」
みんなびびってなかなか手をあげない。お母さんたちが美味しくたべて、「これ、高級だよね!ワインのみたいね」といっているうちに、チーズが減ってきたら、急に子どもたちも殺到した。意外と食べれるね。
山羊のほうがくさいね~
お口直しに、フランスのキャラメルをいただき、上機嫌。
③「自信をもつ練習」一つの椅子の上に何人かで立つ、できるだけ高く、しかも美しく。
3~5人で協力して、落ちないように、お互いを信じて椅子に立つ。デジカメで撮影してもらい、さらに美しく立つ。
④「考える練習」考えるとは何か、子どもが主体となって進める哲学の授業。
(レミさんの学校では3歳から哲学の授業を行う)
輪になって座り、一つのテーマについて自分の考えをいっていく。
簡単なルールに基づく。
1 マイクを持っている人しか話してはいけない。横やりを入れてはいけない。
自分の番が来るまで人の話を聞いているうちに、冷静になり、考えてから発言するトレーニングとなる。言い合いになってはいけない。
2 他の人とおなじことはいわない
3 答えはないし、先生も知らないから、気にせずに言いたいことをいえばいい
4 思いうかばなかったら、パスしてもいい
5 もっと話したいなと、なごりおしいうちに終了する
6 先生は表情を変えない。表情で誘導されるから。先生は後ろのほうで黙って見守る
7 大人はできるだけ退場し、子どもの世界を作る
8 話がとんだり、テーマとずれても止めない。どこかでリンクしているかもしれないし、子どもにとって考えるということがまだわからないので、引き出すことが大事
9 最後に、絵をかかせます。考えることに集中した子どもたちの感情は、非常に高ぶっています。それを吐き出し、鎮めるためにドローイングはとても有効です。一見落ち着いていそうにみえても、内面では、まだぐるぐるしていて、独りになりたいような、胸がいっぱい。心を落ち着かせて終わることが大切です。
●今回のテーマは「子どもとは何か?」と北山が設定した。しかし、このテーマは、後からレミ先生に「はじめてには難しすぎた。自分とは何かとなってしまい、二重の問いとなってしまう」とのこと。でも、子どもたちは、何の例もないところからでも、口々によく考え、発言した。
自分、みんな、自分の名前を言ったり、小さい人、保育園の年少さん、弟、妹、赤ちゃん。。。この哲学の授業は引き続き、定期的にえこどもで行っていこうと思います。
このトレーニングが、これからの世界に山積みされた、さまざまな計り知れない問題を解決していく能力を養うと、レミさんは考え、リヨン大学の研究者として招かれ、フィンランドの小学校や教員対象のワークショップを行っている。
写真、少々お待ちください。